今回の記事は、カイロのエジプト考古学博物館について!
大満喫のエジプト周遊。
エジプトの楽園、ダハブを満喫し、アスワンのアブシンベル神殿、古代エジプトの首都ルクソール、紅海沿いのリゾート地ハルガダ(フルガダ)を観光した後は、カイロへ戻ってきました。
カイロと言えば、言わずと知れたエジプトの首都。「ギザのピラミッド」で有名ですよね。
しかし、数々の歴史の舞台となってきた都市、カイロには見どころが多い。その中でも、僕がピラミッドに並ぶほど、いや、むしろピラミッドよりも楽しみにしていたのが「エジプト考古学博物館」です。
「博物館、あんま興味ないんだよね、、」という人も、ここだけは必見。別格です。エジプトと言えば、歴史。それは誰もが知っている。その全てがここに詰まっています。
ということで、この記事ではエジプト考古学博物館について紹介します!
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INDEX
エジプト考古学博物館
エジプト考古学博物館は、エジプトの首都カイロの中心地に位置する博物館です。1850年代に建てられ、170年近い歴史を持つ。それだけでも凄いです。
しかし、言うまでもなく、凄いのはその内部。展示品達です。その数、なんと20万点。しかも、そのどれもが一級品のもの。他の国の博物館で展示されたら、すぐさま博物館の目玉になるようなものばかりです。
実際、世界中の博物館を巡ると、どの国にも必ずといって良いほど、「エジプトコーナー」があります。石像からミイラ、ヒエログリフなどなど。もちろん、その国の文化財がメインではあるのですが、やっぱりエジプトコーナーって楽しいですよね。ミイラとか、どうしても見てしまう。
その本場が、ここな訳です!そんな文化財たちが、所狭しと並んでいる。もはや「もったいない、、」と、思ってしまうくらい乱立している!笑
重要なものが多すぎて、何から紹介したら良いか分かりませんが、やはり目当ては「ツタンカーメンの黄金のマスク」でしょう。あの有名なマスクが、ここにあります。ツタンカーメンの墓から出てきた莫大な財宝達も一緒に。
さらに、内部の「ミイラ室」には、ラムセス2世などを含めた歴代ファオラのミイラが展示されています。ここも必見です。
入場料金
博物館に入るには、まず博物館前のチケット売り場でチケットを購入します。
上記が、2020年現在のエジプトの主要観光スポットの料金。エジプトは、毎年のようにコロコロ料金体制を変えてくるので、注意が必要です。
考古学博物館の入場料金は、日中はが200ポンド、夜間が240ポンド。オススメは、ミイラ室とのセットですが、何故か、この時受け付けではセットで買えませんでした。
ミイラ室の入り口で買ってね、とのことでした。
学生証があれば半額に
ちなみに、エジプトの観光地は、学生証があると半額になります。考古学博物館も対象です。ミイラ室も。オススメはしませんが、ルクソールで、この学生証を作ることも可能。僕も作ってみましたが、使えませんでした。
いざ内部へ!
エジプト考古学博物館の内部はとにかく広い。見どころも多いです。普通にゆっくり見ると、半日〜1日かかります。僕は4時間くらいかかりました。
なので、博物館に入る前に、地球の歩き方などで見たい場所を絞ってから歩き出すことをオススメします。でなければ、確実に迷子になります。笑
必見!オススメのスポットを紹介
ツタンカーメンの黄金のマスク
まずは、なんと言っても「ツタンカーメンの黄金のマスク」。エジプト考古学博物館の目玉です。
博物館内は、追加料金を払えば、カメラでの撮影がOK(スマホは無料)なのですが、ツタンカーメンのマスクだけは撮影NGです。写真は、ネットから拾ったもの。
このマスクが、ツタンカーメンの顔の上に何千年もの間、乗っていた。そう考えると、凄いです。
ちなみにツタンカーメンのマスクは、写真の格子の奥にあります。中には常に複数の警備員がいて、写真撮影は厳禁なので気を付けてください。
ツタンカーメンの財宝
ツタンカーメンの財宝は、黄金のマスクの近くに並んでいます。ここは撮影可能。これらの財宝は、王家の谷にあるツタンカーメンの墓から、ミイラとともに出てきたものです。
これはツタンカーメンが座っていた椅子。
これはツタンカーメンのカノプス壺。カノプス壺とは、ミイラになった人間の臓器を分けて保管する壺のこと。
ルクソールのミイラ博物館の記事でも紹介したように、多くは動物なのですが、これは人間バージョン。4つのカノプス壺には、それぞれ、肺、胃、肝臓、腸を詰めます。
上の写真は、実際に、ルクソールの王家の谷で、ツタンカーメンの墓が発掘された時のもの。狭い部屋に財宝がビッシリと詰まっていたそうです。
余談)ツタンカーメンはザコかった
ツタンカーメンの黄金のマスク、そして彼の墓から出てきた莫大な財宝。「うわ〜見に行ってみたいな〜」と、思うかと思います。では、一つ質問させてください。
「ツタンカーメンって誰?何をしたの?」
多くの方は、ツタンカーメンについて、よく知らないんじゃないかと思います。という僕も知りませんでした。「え?だって有名じゃん」「こんなに有名なんだから、すごい王様(ファラオ)だったんでしょ?」くらいだった。
ツタンカーメンがこんなにも有名な理由。それは「ツタンカーメンのマスク」です。そして、このマスクと共に墓から出てきた莫大な財宝。これらの財宝が、ツタンカーメンを有名にした理由です。
「ほら!やっぱり、ツタンカーメンって凄いんじゃん!墓からそんなに財宝が出たなら!」
真実はかなり皮肉です
実は、王家の谷にある墳墓たちは、何千年もの間、盗掘者によって盗まれ続けてきた。そりゃそうです。3000年以上も前からあるんだから。そこに財宝があるってわかってたら、みんな盗みに来ます。
ラムセス2世など、強大な権力を有していたファラオの墓は、とにかくデカく、莫大な財宝を安置していた。そんな墓は、格好の餌食です。ほとんどの王墓は90%以上が盗掘されてしまった。
一方で、ツタンカーメンの墓だけは、盗掘を免れた。
なぜだと思いますか?
見つからなかったから?違います。
ザコかったからです。
そうです。ツタンカーメンは、若くして亡くなったため、権力もなく、死後も丁重に扱われることはなかった。なので、墓も小さくて、財宝も少ない。そのため、盗掘者たちから、目も向けられなかったんです、、
しかし、そのことが功を奏して、財宝が現世に残り、有名になった。
皮肉にも、一番ザコかったファラオが、世界で一番有名なファラオになってしまったんです、、
ただし、盗掘者に目を向けられないくらいのツタンカーメンの墓でも、玄室の中は、歩くところがないほどの財宝の山だったと言うんですから、古代エジプト王の権力の大きさがよくわかりますね、、
キャップストーン
キャップストーンは、ピラミッドの頂点に置いてあったと考えられている石です。このキャップストーンは、アメンエムハト3世によって建造されたピラミッドのもの。
ギザの3大ピラミッドにも、キャップストーンはあったのだろうと、考えられているらしいですが、見つかっていません。
ミイラ室
次に必見の場所、それがミイラ室です。ここには、有名なラムセス2世や、ハトシェプスト女王などを含め、ほとんどの歴代ファラオ達のミイラが展示されています。ここに入るには追加料金が必要。
僕が行った時には、ミイラ室の前でチケットを買う形になっていました。
上記の写真は、ミイラ室の外にあるユヤ王のミイラ。残念ながら、ミイラ室内は、写真撮影禁止です。気を付けてください。
無数の石棺群
歩いていると、すぐに目に止まるのが、無数の石棺達。本当に至る所に転がっている。石棺とは、字の如く、石の棺です。これらには、全てミイラが入っていました。
ここに展示されている石棺達は、全て貴重なもの。それでも、こんなに色々なところに雑に放置されている。つまり、そこまで貴重でない石棺も無数にある訳です。博物館の外にもかなり放置されていました。
それだけミイラの数がたくさんあるということです。何千年もの間、作り続けていた訳ですからね、、
そして、ミイラ作りのストーリーを少し知っていると、この至るところに置かれた石棺も面白くなってきます。
そのためには、まずミイラは何のために作ったのかを知る必要がある。死んだ人間をそのまま残しておく必要は、何なんでしょうか?答えは、古代エジプトでは人間はいつか甦ると考えていたためです。
いつか甦った時、身体が腐っていたら困る。なので、保存しておく必要がある。よって、ミイラを作り出しました。これが、カノプス壺を使って、臓器も分けて保管した理由です。
さらに言うと、蘇った時、食べるものやお金がないと、蘇った瞬間に飢えてしまいます。なので、蘇った時に困らないように、墓の中には、財宝(お金)と食糧(乾燥したもの)を入れておいてあげたんです。
それだけではありません。もし、蘇った時、近くに文明がなかったら?お金を使う場所がありません。一人で生きなければいけない。でも、食糧もすぐに尽きてしまう。
そのために、石棺の中には、穀物の栽培の仕方や、家畜の育て方、パンの焼き方、ワインを作り方を事細かに書いておいてあげているんです。凄すぎる、、
見てみると、僕たちでも何となく分かります。そうでなければいけない。誰でもわかるようでなければ。そう思ったんでしょう。だから丁寧に書かれている。これを何千年も前の人が、、
壁画を見た時「綺麗な絵だね〜」ではなく、そうした目線で見てみると、また感動が違います
こんな感じで、パンの作り方を説明する像もあります。何度も言います、これ、数千年前の人たちが作ったものですよ!
ハトシェプスト女王の頭部像
ハトシェプスト女王は、古代エジプトで唯一の女性ファラオ。ルクソールの「ハトシェプスト女王葬祭殿」は必見です。
また、葬祭殿から見つかった彼女のミイラは、上述のミイラ室でみることができます。
子供の時のラムセス2世
これはかなり珍しい。自己顕示欲の塊として知られる(僕が呼んでいるだけ)ラムセス2世の子供の時の像です。指を加えていて可愛いですね。
大きくなると、至る所に自分の像を立ててしまうただのナルシストに変貌してしまうのですが、、笑
アスワンのアブシンベル神殿が有名ですね。ここもエジプトへ来たら必見の場所。写真の四体とも、歩く自己顕示欲、ラムセス2世です。
ラムセス2世のミイラも同様に、ミイラ室にて。
アメンホテプ3世像
1階の吹き抜けにドンと立つのが、アメンホテプ3世と、その妻の像です。
彼はルクソールの記事でも紹介したように、ルクソール神殿を建造したファラオ。ルクソールの西側には、彼の巨大な像もあります。
その他
パピルスや、
ヒエログリフ、
約5000年前のクシや、
子供のミイラなど。
説明したらキリがありません、、本当に凄すぎます。ロンドンの英国博物館ぶりに感動しました。
まとめ
ということで、カイロの「エジプト考古学博物館」についてでした!
見どころの多いカイロですが、エジプト考古学博物館は本当に必見!
ピラミッドの次に絶対に訪れるべき場所です。かなり広くて見応えがあるので、可能であれば、最低でも2〜3時間はとっておきたいところ。追加料金はかかりますが、ミイラ室もオススメ。
また、日本語でのガイドが必要な方は、現地ツアー(エジプト考古学博物館の日本語ツアー)を使うことをオススメします。
次の記事では、ギザのピラミッドについて紹介します!