今回の記事は、アゼルバイジャンの犯罪者リスト入りについて
実は、この記事を書いている数時間前に、ある方からインスタのDMでこんなメッセージをもらいました。「あなたの名前がアゼルバイジャンの犯罪者リストに載っていますよ」
色々調べてみると、確かに載っていて、理由は「去年にナゴルノ=カラバフ共和国を訪問したから」のようです。何故、行ったことが漏れている、、
もしも、今後ナゴルノ=カラバフ、アゼルバイジャンに行く予定がある、もしくは行ったことがある人は要チェックです。知らずにアゼルバイジャンに入国すると、逮捕または監禁される恐れがあります。
ということで、この記事ではアゼルバイジャンの犯罪者リストに入った話について紹介します
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「あなたの名前がアゼルバイジャンの犯罪者リストに載っていますよ」
まずは、犯罪者リストに名前が載っていることを知った経緯について。
この記事を書いている日の前夜、そろそろ寝ようとベッドに入った頃、インスタのダイレクトメッセージで連絡が。
それは、僕がフォローしていない人からの急なメッセージだったので、別のフォルダに入っていました。結構イタズラメールも多いので、これもそうかなと思って見てみると、
こんな感じのメール。
こんにちは、あなたの名前がアゼルバイジャンの犯罪者リストに載っているのを見つけました。知っているかどうか、気になり連絡しました
眠い目を擦りながら、「何が起きてる?」と考える。「これもスパムかな?」と。
でも、心当たりはあります。それは、アゼルバイジャンが自分の国と主張している「ナゴルノ=カラバフ」という国に、アゼルバイジャンの許可なしに行ったことがあるからです。
イメージとしては、北方領土にロシアの許可なく行って、ロシアが怒っているような感じ。
なので、リストに載っていることには納得がいく。ただ、このダイレクトメッセージが気持ち悪い。その理由は、これです。
- 何故、そのリストを見ることができたのか
- どうやって僕のインスタアカウントを見つけたのか
- このメッセージの目的は何なのか
まず、そのリストを見ることになった経緯が謎です。だって、そんなリスト、公開されているとは思えない。
さらに、仮に公開されていたとして、そこに載っているであろう僕の情報は、おそらく名前とかパスポート番号とか、入国日とか、そんな感じ。インスタのアカウントが載っているとは思えません。
では、どうやって、そのリストの名前からインスタアカウントに辿り着いたのか。
いや、辿り着く方法はどうでも良いんですが、何の目的で辿り着こうとしたのかが不明。気持ち悪い。だって、リストには間違いなく沢山の名前が載っているはず。
全員の名前をインスタで検索するとは思えない。何故、僕を選んだの、、何が目的、、
とりあえず返信してみる
気持ち悪いのですが、僕がナゴルノ=カラバフに行っていることを知っているのは間違いなく、彼のインスタや紐づけられているユーチューブアカウントなどを見て、変な人ではない、むしろかなりアクティブでクリーンな旅人と判断し、返信をすることにしました。
(さらに、インスタ上で共通の友達もいました)
連絡ありがとうございます。ただし、少し戸惑っています。
- どうやって、そのリストを見たのでしょうか
- どうやって、私のインスタに辿り着いたのでしょうか
- 私へ連絡してくれたのは、何の目的ですか?
返信の内容は、以上の通り。すると、割とすぐに返信が来ました。
彼の話は、こんな感じです。
ナゴルノ=カラバフを訪れた場合のブラックリストの存在を知り、インターネットで調べると、リストが出てきたんです。そこには、沢山の旅行者の名前が載っていて、彼らは、その後トラブルに巻き込まれたのかどうか気になっています。
その中にあったあなたの名前を検索して、インスタを見つけ、連絡しました。
という内容でした。ふむふむ。まずは、想像通りというか、普通の回答です。その後も、いくつか質問して、帰ってきた内容は、こんな感じ。
実は私も、あなたと同じようにナゴルノ=カラバフを訪問し、その後にアゼルバイジャンに行ったのですが、その際に「アルメニアはどうだった?ナゴルノ=カラバフには行ったか?」と聞かれ「行ってない」と答えたので、問題はなかった。
でも、あなたの名前はリストに載っているので、もしもアゼルバイジャンに行く際はウソは通用しないかもしれない。
今後、またアゼルバイジャンにも、ナゴルノ=カラバフにも行きたいと思っていて、自分もリストに載っているかどうかが心配で調べてみました。
あなたは、インスタでもナゴルノ=カラバフの写真を投稿していたので、何かトラブルに巻き込まれた経験があるかないかを気になり、連絡しました。
また、リストに載っていることを知らない場合、あなたが危険に巻き込まれる可能性があるので、そのために。
意図はつかめました。
そして、リストのURLも送ってくれて、確かにGoogleで検索しても、リストにすぐにたどり着けました。
そして僕の名前があることも確認、、日付も合ってます。つまり、彼のメッセージは、シンプルに忠告というところだったようです。本当にありがたい。
彼の忠告としては、「アゼルバイジャンに行くな」「行くとしても気をつけて」というところ。リストに載っていることを知らずに行けば、面倒に巻き込まれることは間違いありませんでした。
ただし、リストにはフルネームだけで、パスポート番号は載っていないので、頑張れば説き伏せれそうです。「この名前は日本に沢山いる」とか。でも、僕のパスポートには、同時期にアルメニアに行っていた痕跡は残っているので、少なくとも今のパスポートが切れるまでは微妙かもしれません。
下手したら、別のリストにはパスポート番号も載っている可能性もありますし(これはネットにも載っている情報なので、番号までは載せれないはずです)。
今のところ、そこまでして、アゼルバイジャンに行こうとは思いませんが、、
そもそもナゴルノ=カラバフって何?何で犯罪者リストに?
ナゴルノ=カラバフ共和国は、アゼルバイジャン領土内にある未承認国家で、実質的にはアルメニアによって統治されています。
住民のほとんどがアルメニア人で、公用語はアルメニア語。通貨もアルメニアドラムを使用しています。
さらに、アルメニアとの国境は解放されていて、アルメニア人はパスポートの提示も必要ないのに対し、アゼルバイジャンからの入国は不可能。
って、思っちゃいますよね。でも、国際的にはアルメニアによる不法侵略地と見なされています。
歴史的にこの地域は、アルメニアとアゼルバイジャンの間で古くから領土の取り合いが行われていたそう。ソ連時代に、ソ連が「この地はアゼルバイジャンのモノ!」的な提案をしたせいで、紛争が激化。ソ連崩壊後に、ナゴルノ=カラバフ戦争に発展するにまでなってしまいました。
その結果、現在でもアルメニアとアゼルバイジャンの国交は断絶されたままです。
ちなみに、アルメニアとの国境には、アルメニアとナゴルノ=カラバフの国旗が立っていて、その二つがかなり似ていることがわかります。
左がアルメニアで、右がナゴルノ=カラバフ。アルメニアの国旗に、引き裂かれたことを示すラインが入ったデザインになっています。
外国人はビザが必要ですが、2019年11月時点では、国境で簡単に申請可能。この時にアルメニア側で記入した内容が、例の犯罪者リストに載っている内容と一致しました。
つまり、アルメニアで記入した内容が、アゼルバイジャンに渡っているということ。
スパイがいるんですね、、それか、紛争なんてお金や独裁のためのパフォーマンスで、本当は意味のないものなのかも、、
ナゴルノ=カラバフについては、考えさせられることも多く、こちらの記事で詳しく書いているので、興味のある人は読んでみてください。
「あ、未承認国家ね、大変だね」と思うかもしれない。「でも、みんな普通に生活はできているんでしょう」って。
でも、自分たちの国がどこにあるかわからずに生まれて、何十年も生活するって、僕らには考えつくこともできないストレスだと思います。国の名前だけじゃない。いつ戦争になるかもわからない。きっと、想像もできない苦しみがあるはず。今、この瞬間も。そして、それは解決には向かっていません。多分、この先、何十年もこのままです。
だって、世界中のほとんどの人が、その状況さえ知らないままだから。
まとめ
ということで、アゼルバイジャンの犯罪者リストについてでした!
突然の連絡で驚きましたが、問題はないです。アゼルバイジャンに行かなきゃ良い。それだけです。どうしても行きたい時には、また考えれば良いだけ。
ただし、もしもナゴルノ=カラバフに行った経験があり、今後アゼルバイジャンに行く予定のある方は、要チェックです。例のリストには、僕以外に3人の日本人の名前がありました。
ナゴルノ=カラバフに行ったことのある日本人は、絶対に4人だけではないので、僕のように情報が渡ってしまうルート、時期があるのかもしれません。また、リストに載っていなくても、アゼルバイジャンは知り得る方法があるのかもしれない。
トラブルに巻き込まれたくなければ、アゼルバイジャン訪問を避ける方が無難です。