今回の記事は、未承認国家、ナゴルノ=カラバフ共和国について!
アルメニアの首都エレバン観光を終え、次に向かうは、ナゴルノ=カラバフ共和国。
ナゴルノ=カラバフは、アゼルバイジャン内にある未承認国家で、その住民のほとんどがアルメニア人。実質的にはアルメニアによって統治されていますが、未だに国際的には認められていません。
ナゴルノ=カラバフの首都ステパナケルトまでは、アルメニアの各都市から直行バスが出ており、エレバンからも簡単にアクセス可能。ビザは国境で無料で申請できます。
ということで、この記事ではナゴルノ=カラバフの歩き方について紹介します!
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INDEX
ナゴルノ=カラバフ共和国とは
ナゴルノ=カラバフ共和国は、アゼルバイジャン領土内にある未承認国家で、実質的にはアルメニアによって統治されています。
住民のほとんどがアルメニア人で、公用語はアルメニア語。通貨もアルメニアドラムを使用しています。
さらに、アルメニアとの国境は解放されていて、アルメニア人はパスポートの定時も必要ないのに対し、アゼルバイジャンからの入国は不可能。
って、思っちゃいますよね。でも、国際的にはアルメニアによる不法侵略地と見なされています。
歴史的にこの地域は、アルメニアとアゼルバイジャンの間で古くから領土の取り合いが行われていたそう。ソ連時代に、ソ連が「この地はアゼルバイジャンのモノ!」的な提案をしたせいで、紛争が激化。ソ連崩壊後に、ナゴルノ=カラバフ戦争に発展するにまでなってしまいました。
その結果、現在でもアルメニアとアゼルバイジャンの国交は断絶されたままです。
僕も実際に来てみるまでは、色々な話を聞いて「いや、じゃあもうアルメニアで良いんじゃない?」とか、「でも、どっちにも言い分があって、難しいから解決しないんだろう」とか、「アメリカとロシアの対立で、問題が山積みなんどろう」とか、色々考えましたが、やっぱり何かがおかしい。
住民のほとんどがアルメニア人だから、アルメニアの資本で動いている国だから「アルメニア」なんじゃなくて、ここに住んでいる人がどうしたいかが一番重要なはずなのに。
実際に、住んでいる人たちにアメリカや、ロシアについてどう思うかなどを聞いてみると、「どうでも良い。関係ない」と。僕には、「なんで自分達に関係のない他の国のせいで、自分達の望みが左右されるんだ。関係ないだろ」という風に聞こえました。
また、同国の独立を支援してくれている唯一の大国であるロシアに対しても、冷めた対応でした。年配の方々はほとんどがロシア語を話せるにも関わらず。
「私達の事を考えた支援でないことは誰でも知っている」。
心に残る返事でした。
ここに来るまで、ルートを決めるために地図で国境を見たり、Wikipediaで歴史を調べたりしてたけど、そんなんじゃ、やっぱり何もわからない。
当たり前だけど、そこに住んでいる人達がいるのに、「国」で考えると、その人達のことを忘れがちになっていることに気が付きました。
実際に行ってみると、みんなフレンドリーで暖かくて、観光客に興味津々。それだけ外国から来る人が少ないということ。そこに若干の違和感と、それまでこの国の存在さえ知りもしなかった事への罪悪感を感じたことは確かですが、それでも居心地が良かった。
彼らがこの先、これ以上の苦しみを負うことがないことを一番に願いながら、彼らの悲願が達成される日が来る事を願い続けます。
ちなみに、アルメニアとの国境には、アルメニアとナゴルノ=カラバフの国旗が立っていて、その二つがかなり似ていることがわかります。
左がアルメニアで、右がナゴルノ=カラバフ。アルメニアの国旗に、引き裂かれたことを示すラインが入ったデザインになっています。
ちなみに、外国人はビザが必要ですが、2019年11月現在、国境で簡単に申請可能。しかも無料です。数年前までは、エレバンの大使館で事前申請が必要だったようですが、今は必要ありません。
エレバンからナゴルノ=カラバフへの行き方
エレバンから、ナゴルノ=カラバフの首都ステパナケルトへの行き方を、以下の記事で説明しています。
We are our Mountains(我らの山)
ナゴルノ=カラバフの代名詞とも言えるこのモニュメント。モアイ感が否めません。
1967年にアルメニア人によって作られたそうで、ステパナケルトで唯一の観光スポットです。と言っても、5分ほどで満足できてしまうサイズですが。笑
ステパナケルトへ来たら、とりあえず行っておけばOKです。市内から徒歩で30分ほど。僕はヒッチハイクで行きました。
ナゴルノ=カラバフからハガキを送ろう!
ステパナケルトには郵便局があって、日本にも郵便を送ることができます。
沿ドニエストルなど、他の未承認国家からももちろん郵便を送ることができるのですが、ナゴルノ=カラバフは、世界でも珍しい独自のスタンプを持っている未承認国家なんだそうです。
定かではないですが、街を一緒に歩いたアメリカ人が興奮しながら教えてくれました。確かに、国と認められていないのに、独自のスタンプを持っているのは国際的に矛盾が生じるはずで、珍しいし、面白いかも。
ということで、僕も便乗してハガキを送っておきました。ハガキも郵便局で買えます。
シュシ(Shushi)
シュシは、ステパナケルトからバスで40分ほどのところに位置する小さな町で、かつてはナゴルノ=カラバフの中心地でした。
しかし、1988年に起きたナゴルノ=カラバフ戦争によって、2万人以上が亡くなり、町は廃墟と化してしまいました。今でも、町の至る所に廃墟が残っています。
シュシの人達は、ステパナケルトよりも更にフレンドリー。特に子供達は、近寄って来ては、英語で頑張ってコミュニケーションを取ろうとして来ます。めちゃめちゃ可愛い、、
また、シュシには美しい教会や、モスク、博物館も点在していて、町歩きが結構楽しめます。
まとめ
ということで、ナゴルノ=カラバフの歩き方についてでした!
ナゴルノ=カラバフはそこまで見どころがあるわけではないですが、町を歩いていると、子供達がすぐに沢山集まってきて、話しかけてきます。人も暖かくて、気持ちの良い町です。
アルメニアの人気観光地、ゴリスからバスで2時間ほどの距離なので、近くまで来たら立ち寄ってみるのもオススメです。
次の記事では、ナゴルノ=カラバフのシュシについて紹介します!
See you!
Always think easy, go easy.