今回の記事は、コロナの世界の現状と、今後の感染拡大について!
現在、私は南アフリカのロックダウン(封鎖)に伴い、首都プレトリアで軟禁生活を送っています。ロックダウンは3/27日から始まり、1ヶ月以上経った今も解除の目処は立っていません。
さらに、現状では南アフリカの状況は悪化していて、収束の兆しどころか、ピークさえ見えていない。それに伴い、医療崩壊の未来も予想されてきた。そんな状況で空港が再開されるはずもないので、「今が潮時」と、帰国することにしました。
欧米や日本で、コロナが一時収束し始め、自粛も解除の報告に向かっている一方で、南アフリカのように、未だに感染拡大している国、収束が見えない国が沢山あります。
この違いは何なんでしょうか。また、次に感染が広がる国はどこなのか。さらに、「第二波」と呼ばれるように、自粛解禁した国々も、再感染拡大する恐れはあるのか。誰にも未来は見えない分、不安は広がります。
その上で、一番大事なことは、「現状を知ること」だと僕は思っています。それは、誰にでもできる。
ということで、この記事ではコロナの世界の現状と、今後の感染拡大について紹介します。
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INDEX
ロックダウンを解除する欧米諸国と日本
日本でも5/25に緊急事態宣言が全国で解除されたように、欧米諸国でもロックダウンの解除が進んでいます。では、何故解除されたのか。もちろん、誰でもわかると思いますが「感染者数が減っているから」でしょう。そりゃ、そうですよね。
その上で、大事なのは「本当に減っているのか」「どのくらい減っているのか」を、実際に自分の目で確認しておくことです。こうしたデータは、オンラインで簡単に探すことができる。
これまでの記事でも紹介してきましたが、オススメは以下のサイトあたりです。とても見やすくて、面白い。
特にWorldmetersは、コロナ以外にも、世界中の人口増加や、死者数、失業者数、年間の国家支出の総額、本の出版数、全世界のemail送受信数、、など、多種多様なデータをリアルタイムで追うことのできるすごいサイト。
めちゃめちゃ面白いし、ためになります。
Worldmetersで、コロナの日本の現状を見ると、こんな感じ。
色々なデータやグラフを見ることができますが、上記は、1日あたりの新規感染者数の推移です。
かなり減ってきていることがわかります。ドイツやフランスなど、ロックダウンの解除を始めた国々でも、同じようなことが起きている。こういうデータを見て、「何で解除したんだろう」と考えてみると、面白いし、今後の予防にも繋がります。
「今後の予防に」というのは、コロナには第二波、第三波があると言われていますよね。
それは本当なのか、どうかは、誰にもわからない。でも、データを見る癖を付けていれば、その兆候を見て、予想することはできます。前もって準備をすることもできる。心の準備も。
もしかしたら、前回よりも大きな波が来るかもしれない。誰が4〜5月の、家から出られない生活を予測していましたか?「あり得ない」と思っていたことが起こるんです。
今後は南米がヤバイって本当?
これは、現在の累計感染者数の多い国ランキング。1位は言うまでもなく、断トツでアメリカ。じゃあ、アメリカが今、一番ヤバイかといえば、そうではないと思います。
今後が心配なのは「累計感染者数」の多さよりも、「新規感染者数の増加スピード」です。なんとなく、イメージはつきますよね。
そもそも、「累積感染者数」には、既に完治した人の数も含まれてる。「これまで感染したことのある人の数」です。だから、今現在の患者数とは全然違う。
では、今どこがヤバイかと言えば、ブラジルです。凄い勢いで感染者数が増加しています。ブラジルといえば、南米の大国。「今後は南米で感染拡大する」という話を聞いたことがある人も多いと思います。
確かに、ウイルスは冬に活動が活発になる場合が多い。北半球はこれから夏に向かう一方で、南米を含む南半球はこれから冬になります。つまり、ウイルスが活発になる時期に入る。そういう点も含めて、南米が懸念されています。
でも、コロナも同じかどうかなんてわかりません。ウチは夏だから大丈夫と思ってた国で爆増するかもしれない。油断は禁物です。
じゃあ、今、ブラジルの他にどんな国が感染拡大しているのか。それを見ていこうと思います。共通点も見つかるかもしれない。その共通点から、どんな国が今後感染拡大する恐れがあるのか。そして、日本や欧米に戻ってくる可能性はあるのかを、予想できるかもしれません。
新規感染者数の推移(累積感染者数1〜10位)
1位:アメリカ
2位:ブラジル
3位:ロシア
4位:スペイン
5位:イギリス
6位:イタリア
7位:フランス
8位:ドイツ
9位:トルコ
10位:インド
これを見て、どう思いましたか?面白いのが、グラフの形が2つしかありませんよね、、
上の①か②しかない。そして、ほとんどの国が①の形。一方で、②の形はブラジルとインドのみ。どちらが良いのかは、言うまでもないですよね。
つまり現状で、今後特に感染拡大が特に懸念されるのは、ブラジルとインドと考えることができます。人口の多いインドは間違いなく、欧米諸国を抜き、トップ5以内に入ってくると思います。
だって、1〜10位の8ヵ国はもう落ち着いてきているんですから、、
新規感染者数の推移(累積感染者数11〜20位)
11位:イラン
12位:ペルー
13位:カナダ
14位:中国
15位:サウジアラビア
16位:チリ
17位:メキシコ
18位:パキスタン
19位:ベルギー
20位:カタール
「1〜10位」までの国との違いがわかりましたか?先ほどの①と②の形の割合が逆転していました。①の形は、カナダ、中国、ベルギーの3ヵ国のみ。残りの7ヵ国は②の形状でした。(イランだけ例外)
これがいかにマズいか。これらの国は、累計の数ではまだ上位10位の国より少ないですが、その内に抜かしていくのは目に見えます。つまり、この7ヵ国が、上位10位内の国と入れ替わる可能性が高い。
さらに、20位以下に同じような形状(右肩上がり)の国は沢山ある。アフリカ諸国や、中南米の国々が。これらの国がこれから感染拡大する可能性は大いにあります。
知っていました?
なんとなく、多くの国がロックダウン解除をしているニュースを見て、「あ、世界は良くなっているんだ」と、思いがち。しかし、減少傾向にあるのは一部の国のみで、世界のほとんどの国は、現在も拡大傾向にあります。
今後が心配なのは「発展途上国」
では、上記のグラフを元に共通点を考えてみます。やっぱり、よく聞く「南米、南半球がヤバイ」のか。先ほどの①と②の国を分けてみます。
①の国(減少または停滞含む)
- アメリカ
- ロシア
- スペイン
- イギリス
- イタリア
- フランス
- ドイツ
- トルコ
- カナダ
- 中国
- ベルギー
②の国(増加傾向)
- ブラジル
- インド
- (イラン)
- ペルー
- サウジアラビア
- チリ
- メキシコ
- パキスタン
- カタール
①と②を分けてみるとどうか。②の太線は、南米の国です。
確かに、②の9ヵ国の中に南米の国が3ヶ国もある。噂通り「南米がヤバイ」のかもしれない。でも、その理由は、南半球は、これから冬が来るからと言う話でした。寒くなって、乾燥すると、ウイルスが活発になるからと言う話。
しかし、パキスタン、カタール、サウジアラビアなど、年中常夏&蒸し蒸しの国が同じくランクインしている。オーストラリアやニュージーランドなど、他の南半球の国は入っていません。むしろ、この2カ国はかなり低い。
一方、①と②で、もっと簡単な区別ができます。先進国と発展途上国です。
どう見たって、そうとしか見えない。きれいに分かれています。興味のある方は、20位以降の国々も見てください。同じです。
発展途上国ではロックダウンをしても、効果が薄い
発展途上国で、感染拡大する理由。それは沢山あります。容易に想像できると思いますが。
発展途上国でもロックダウンをしていますが、それでも感染は止まらない。現在、僕がいる南アフリカも同じです。だって、みんな外に出ている。そりゃそうです。そうしないと死んでしまう人たちがいるから。
仕事をしないで、何ヶ月も家でネットフリックスを見て、ポテチを食べて、趣味に浸れるのは、先進国の人間だけです。それ以外の国の多くの人は、お金がない。食べ物がない。
外に出ないと、コロナ以外の理由で死んでしまいます。
彼らに「STAY HOME」と言えますか?一部の人にとって、それは「DIE HOME(家で死んで)」と言われていることになるかもしれない。
南アフリカでも同様のことが問題視されている。それによって、今後の感染爆発が懸念されています。そのことを踏まえ、私は、今回帰国する決断をしました。
(おまけ)「発展途上国がヤバイ」のではなく、「遅れて来ただけ」かもしれない
おまけで書いておきたいのですが、欧米を中心とした国は①の形をとっていて、徐々に感染拡大している発展途上国の国々は、②の形をしています。
「だから発展途上国が、先進国よりもヤバイ」のではなくて、ただ遅れて「第二波」として来たと考えることもできます。①の国は、3〜4月に山なりになり始めたのに対し、②の国は、4〜5月に入ってからです。
つまり、②の国も赤の点線のように、①と同様に、山なりになって落ちるかもしれない。もちろん、それ以上にグッと上がるかもしれないし、そこまで達せずに落ち込みだすかもしれない。
上がってきているとは言え、①の欧米諸国よりも少ないのが、現状です。「途上国がヤバイ!」と結論付けるには、時期尚早過ぎます。よって、これからも動向チェックが欠かせないです。
また、①(減少傾向)と②(上昇傾向)の形だけを見るのではなく、縦軸の値を見ることを忘れずに。二ヵ国を比較した時、実際は上のグラフのようになっているかもしれません。「②の方がヤバイ!」とは、なりませんよね、、
実際、減少傾向にあっても、アメリカは上のグラフの①のようなイメージです。この後、またグイっといく可能性は大いにある。
オススメの書籍(ファクトフルネス)
最近、僕が読んでいて、面白かった本。オリラジのあっちゃん(中田敦彦)もYouTubeで紹介していたので、知っている人も多いかもしれませんが、本当に名著です。
世界中に間違った情報が溢れる中、実際のデータ(ファクト)を元に、しっかりと世界の現状を見よう、と言う内容の本です。
この世界には、内戦や戦争が溢れていて、貧困に悩む子供たちが沢山いる。さらには、地球温暖化、人口爆発、少子高齢化など、問題も山積み。世界は悪い方向に向かっている。と、そう思いがち。
しかし、実際は真逆です。凄まじい勢いで、世界は良くなっている。貧困の苦しむ人達は、これまでに類を見ないスピードで減少している。でも、それはニュースでは報道されません。
一方で、戦争や、難民のニュースは毎日のように流れる。その方が、新聞が売れるからです。「去年よりも難民が2百万人減りました」では、注目を引けないからです。
今のコロナの状況に当てはまることが多すぎて、ハッとさせられる。僕が最近、今回の記事のようなコロナの現状を、僕なりに解釈して紹介しているのも、結構この本の影響が大きいです。
質問1 世界の1歳児で、なんらかの予防接種を受けている子供はどのくらいいる?
・A 20%
・B 50%
・C 80%質問2 いくらかでも電気が使える人は、世界にどのくらいいる?
・A 20%
・B 50%
・C 80%※本著より引用
本著では、最初に、上記のような世界の現状についての質問がされます。どれも三択。なので、チンパンジーの正答率は33%。しかし、実際の正答率はそれよりも遥かに低い。特に、高学歴になればなるほど、低くなるそうなので、面白い。
当てずっぽうの方が正答率が高いと言うことは、それだけ間違った常識が溢れていると言うことです。
質問の答えは本に載っています。2020年で、現状一番面白かった本です。
まとめ
ということで、コロナの世界の状況と今後の予測についてでした!
もちろん、上記の意見は全て、僕の独自の見解です。
ずっと家に籠り、「いつ南アのロックダウンが終わるのか、、」と毎日苦しんでいる。でも、発表を待っているだけじゃ、いてもたってもいられない。そこで、なんとか自分なりに現状把握できないか、とデータを見て、気付いたこと、思ったことを記載しています。
現状では、最初に感染拡大した欧米の影に、途上国の数が隠れる形になっていますが、途上国が爆発的に増加を始めています。その先陣を切ったのが、ブラジル、インドというように見える。1ヶ月後、先ほどの上位20位は、綺麗に入れ替わっている可能性がある。
そして、これは他人事ではありません。そうした国が、これまでの何倍もの勢いで感染拡大した時、それらの国から日本や欧米に戻ってくる可能性は大いにあります。楽観せずに備えましょう。
See you!
Always think easy, go easy.