今回の記事は、データで見るコロナの現状について!
現在、私は南アフリカのロックダウン(封鎖)に伴い、首都プレトリアで軟禁生活を送っています。ロックダウンは3/27日から始まり、3週間続く予定でしたが、更に2週間の延長が決定。よって、ロックダウンは4月末までとなりました。
しかし、それもあくまでも予定。まだ伸びる可能性は高い。いつ帰れるかわからない。それは南アフリカに限らず、世界中のどこも同じ。
でも、感染者数や、回復者数など、色々な情報は公開されています。未来は読めなくても、データを読むことはできる。嘘や根拠のない情報を載せるネットニュース等を信じ切らずに、自分でデータを見て、考えることが大事。あとは、海外のニュースを見ることも。日本では報道されていない情報が多くあります。というか、ほとんど報道されていない。
それを元に、世界情勢も見えてきます。なぜ、ドイツやオーストリアなどがこのタイミングで規制緩和に動き出しているのかもわかる。
そして大切なことは、もちろん僕が話す内容も「ただの僕の意見」。これを鵜呑みにするだけでは、先ほど述べた事と変わらない。大事なのは、自分の考えを持つ事です。
ということで、この記事ではデータから考えるコロナの現状と今後について紹介します。
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INDEX
コロナウイルスに対して、現状は危機感を感じていない
世界規模で拡大しているコロナウイルス。日本以外では、都市封鎖(ロックダウン)している国がほとんど。それが原因で、日本に帰国できない旅行者も多くいます。実際、僕もその内の一人。現在、南アフリカの首都プレトリアで軟禁生活を行なっています。
- 【コロナ】南アフリカから出れない!21日間の軟禁が決まるまでの出来事【前編】
- 【コロナ】南アフリカから出れない!21日間の軟禁が決まるまでの出来事【後編】
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- 【南アフリカ】コロナ難民生活が始まって5日目。有難い事に快適です【ロックダウン】
- 【南アフリカ】「コロナ匿ってるだろ、金出せ」難民生活10日目【ロックダウン】
- 【ロックダウン】2週間延長、、まだまだ南アフリカから帰れない【残り3週間】
- 【南ア】チャーター便運行決定!乗る?乗らない?日本の報道に対する疑問も【コロナ】
- 【悲報】僕以外、みんな帰国。植野、ついに1人になるってよ。【南ア】
「南アフリカで軟禁生活を行なっている」と言うと、多くの方から「大丈夫ですか?」「気を付けてください」と言う温かいお言葉を頂いています。気にかけてくれている人がいると感じると、とても心強いし、嬉しい。有難うございます。
もちろん、家族や友達はそれ以上に心配してくれています。毎日、連絡をもらっている。今回、南アフリカからもチャーター便が出ることになり、日本に帰国できるチャンスが舞い込んできたのですが、僕は「乗らない」選択をしようとしています。
それに対しても、多くの方から「なんで帰らないの?」と、いう疑問の言葉も頂いている。「危機感はないの?」と。それが、僕の答え。現状では危機感を全く感じていません。南アフリカでの現状としては、です。
それについて「楽観的だ」とか、「危機予知不足だ」とか感じる方もいるかもしれませんが、僕は僕なりに状況把握に努めています。必要な情報を集めている。有難いことに、こんな時でも働かなくてはいけない日本の方々よりも、そうした時間を多く取れる状況にあるためです。
要は暇なんです。でも、何もせずにはいられない。「いつ終わるんだろう?」と、ポケーっと他力本願で待っていても仕方がないし、まず居ても立っても居られない。
「ロックダウン延長」ってなった時、「えー!最悪」じゃなくて、「まあ、そうだろうな」とか「いや、もう必要ないでしょ!」と、自分なりの意見が言える状態でいたい。むしろ、そうでなければいけないと思います。政治に無関心なのと同じ。
チャーター便の運航が決まっても、それに飛び付くのではなく、自分で考えて、本当に今の自分に必要なのかどうかを見極めたかった。運賃ではない。
勘違いして欲しくないのは、これ。重要なのは「僕に必要かどうか」です。その価値観は、人それぞれに違う。だから「乗る」ことを選んだ人は、それが正解です。「乗らない」ことを選んだ人も正解。だって、乗るも乗らないも、悩んだでしょう?悩んで決めたなら正解です。だって答えはわからないから。
これが、僕がチャーター便に乗らない決断をした理由。次に、その判断をした根拠を、少し紹介したいと思います。
コロナの流行データを見る
「コロナ 終息 いつ」などで、グーグル検索をしたことはありますか?ないという場合は、少しヤバいです。それこそ無関心すぎる。ただし、上のワードで検索しても、答えは見つかりません。だって、誰も答えを知らないから。結果見つかるのは、「今、僕が書いているような個人的意見の一つ」だけです。それを鵜呑みにするなら、Yahooニュースやニュース番組を見ているのを同じ。
そこで、僕がオススメするのは、世界の流行データを見ること。
「新規感染者数」や「回復者数」などのデータや、それをもとに見やすいグラフを載せたサイトは沢山あります。本当に沢山ある。これを見ることが、現状で僕たちができる唯一の未来予測だと思います。というか、本当にそれしかない。具体的に、僕がオススメするサイトは以下。
これらのサイトには、現状リアルタイムのほとんどのデータが載っていて、それに対する考えなどは一切省かれている。主観的な意見は一つもない。なので、自分で考える力が養えるし、潜入意識なしで見ることができる。
Worldmetersは、コロナだけでなく、世界中の人口増加や、死者数、失業者数、年間の国家支出の総額、本の出版数、全世界のemail送受信数、、などをリアルタイムで追うことのできるすごいサイト。これをきっかけに、興味を持ってもらえると良いと思う。本当に面白い。
日本経済新聞のサイトに関しては、直感的に操作できて、見やすく、使いやすいように工夫されているので、不謹慎ですが楽しく見ることができる。でも、それはとても重要なこと。「一人でも多くの人に見てもらいたい」という気持ちが伝わる。
流行データから、僕なりに読み解いたコロナの現状
僕の意見としては、コロナは最初の収束に向かい始めていると思います。
これは、決して「終息(終わり)」ではなく、「収束(落ち着き出す)」です。それも、最初の段階(ウイルスは一般的に落ち着いた後にも、何度か小さなピークを迎えます)。というか、既に落ち着き出しています。つまり、良化の方向に向かい出している。
それを日本人はあまり知らない。むしろ「悪化している」と思っている人も多い。それは、毎日のように「感染者数〇〇人増加」、「東京だけで〇〇人増加」、「ついに1万人越え」とか、そういったネガティブなニュースばかり報道しているから。その方がみんな新聞を買うし、ニュースも見るからね。悲しいけど、それが現実です。でも、日本だけを切り取れば、悪化しているのかも。
じゃあ、なんでドイツや欧米などでは、緩和の方向に向かっている?もちろん、悪化していないから。良い方向に向かっているからです。「緩和するなら、良くなっているんでしょう?」ではなくて、データからもそれが読み取れます。
累計感染者数に騙されてはいけない(対数グラフで見る)
Worldmetersのページを開き、最初に出てくるのが、上記のグラフ。世界全体の累積(合計)感染者数のグラフです。横軸は日にち。
これを見ると、天井知らずに伸びているように見える。「やっぱり良化してないじゃん!」って思ってしまう。でも、それは半分正解で、半分間違いです。
こちらのグラフは、先ほどと同じグラフを、見方を変えたもの。数学用語で言うと「対数グラフ」と言います。横軸は同じく日にちで、縦軸も同じく累積感染者数なのですが、スケールが違う。
対数グラフが示すのは、その増加の度合い(加速度)。つまり、加速的に増加しているかどうかを見ることができる。もしも、対数グラフが比例的に伸びていた場合、それは加速度が伸びている。つまり、かなり深刻な状態を表します。
では、今現在の状態を見ると、4月に入って、横ばいになり出していることがわかります。つまり、加速度が落ち出している。「加速していない=ブレーキがかかり出している」と言うと、わかりやすいでしょうか。
ブレーキをかけても、車はそこからまだ少しは進みます。なので、今後も感染者数は増えます。そこは知っておかなければいけない。でも、ブレーキがかかり出したのであれば、いつか車は止まります。
新規感染者数は増えていない
実はこれが一番大事なグラフ。「全世界の新規感染者数の推移」です。1日あたりの、世界の新しい感染者数を示しています。累積(合計)ではなく、1日あたり。
これを見ると、世界的に見れば、感染者数は増えていないことがわかります。しかも、4月に入ったあたりから。もう、20日も増えていないんです。知っていましたか?
それまでの異常な増加率から見れば、その変化(良化)は明らかですよね。
実は、これは数学的には、先ほどの対数グラフのデータとほとんど同じことを示しているのですが、こっちの方がわかりやすいかと思います。
回復者数は増えている
さらに言えば、こちらは、新規回復者の数。こっちは増えている。4月以降も増え続けています。良い兆候です。
先ほどの「新規感染者数」と「新規回復者数」をまとめると、こうなる。緑が新規回復者数で、黄色が新規感染者数。新規回復者数が追いつこうとしています。
これを追い抜いた時、「新しく感染する人よりも、治る人の方が多い」と言うこと。この時、ようやく「終息」に向かい始められます。
良化の方向に向かった理由は?
なんとなく、「良い方向に向かっているんだ」と、思えてきたかも。でも、それで終わりでは、実は何の意味もない。だって、何も得ていないから。一番大事なのは、良くなった理由です。対策です。
良化した後、再び悪化し出すかもしれない。世界は良化して、日本だけ悪化するかもしれない。その時、じゃあ、なんで今、良化し出したのかを知らなければいけない。
答えはもうわかっていると思いますが、、
全世界で行った「外出禁止令」と「都市封鎖(ロックダウン)」です。もちろん、予想ではありません。データから読み取れます。
新規感染者数増加の停滞と、ロックダウンが被る
こちらが、先ほども示した、1日あたりの新規感染者数のグラフ。4月初旬から伸びなくなっていることがわかります。「じゃあ、4月から対策したの?」というと、違います。コロナには潜伏期間があるのをご存知な人も多いと思います。そうです、2週間。
つまり、4月初旬から見られる良化は、3月中旬からの対策によるもの。この時に、何が起こっていたのか、ニュースを読めば一目瞭然です。
そう。この時期に、世界的に外出禁止令(罰則あり)と都市封鎖(ロックダウン)が起き始めました。南アフリカのロックダウンは、それに追従する形で3/27から。
それをわかりやすく表したグラフも、他の記事から見つけました。
上記のグラフは、ロックダウン後の各国の車の移動数を示しています。3月中旬以降、激減していることがわかります。つまり、みんな外出しなくなった。みんな家にいたんです。この時、日本では、まだみんな毎日のように飲みに出歩いていました。今、どうなのかは知りませんが。
もちろん、「新規感染者数の停滞」と「外出禁止」の被りは、たまたまだ、と言うこともできるかもしれない。真実はウイルスしか知らない。けど、少なくとも、全世界の人間の努力の中に、良化する要因があったことは確かです。
ロックダウンしていた国は、今後、更なる良化が見込める
外出禁止、ロックダウンが新規感染者数の増加を食い止めたかもしれない。けど、それが本当の直接的な要因かどうかは、100%はわからない。
でも、一つだけ確実に言えることはあります。それは、ロックダウンをしていた国は、今後、新規感染者数が減少することです。
ロックダウンは世界的に3月から始まり、その結果が4月から出てきた。コロナウイルスの新規感染の結果は2週間後に出てくる。今、世界的に1ヶ月以上ロックダウンしている。その間は、感染は拡大しません。その結果は、これから出てくる。
おそらく、新規感染者数は、4月下旬から落ち出すのではないかと、思っています。
ちなみに、Worldmetersでは、国別でデータを見ることができる。上のグラフは、ドイツでの1日あたりの新規感染者数。実はドイツだけを取れば、もうとっくにピークを迎えて、かなり下がって来ている。誰が見ても明らかですよね。冒頭で伝えたように、ドイツは既に規制緩和に向け動き出している。その理由も、納得です。
ドイツでは、ヨーロッパの中でも、かなり早い段階からコロナ対策を取り出しました。給付もかなり手厚い。ブロガーといった僕のようなフリーランスでも、申請すれば全員60万円貰えるそうです。しかも、オンラインで申請して、2日後には振り込まれたとのこと。ドイツは物価が安いので、60万円あれば、4-5ヶ月は生活ができる。
こうした補助をしっかりとしたことで、国民の意識も上がって、対策の効果も早く出たんでしょう。結果、早く元の生活に戻ることができて、経済的にも一番最初に立ち直るかもしれない。
一方で、日本は4月に入ってから、新規感染者数が増加しています。と言っても、その数は多くはないですが。なので、ロックダウンする必要がないと言う判断です。僕個人の意見では、それは正しいと思っています。
「ロックダウンしない日本はけしからん!」とは、全く思わない。むしろ、逆の意見。
「みんなやっているから、俺らもやる」って言うのは、小学生でも思いつく考え。「〇〇ちゃんも、△△ちゃんもゲームボーイ、買ってもらったんだよ」と言うのと同じ理屈。
必要ないなら、やらないに越したことはないです。後先考えず、長い物に巻かれる対策をするのであれば、それこそ幼稚で、危険で、「NO」と言わなきゃいけない。
今の日本の危機感の低さには警鐘を鳴らすべきですが、感染者数の少なさ、死者の少なさは誇るべき。もちろん、その理由を知る、考えることが大事です。「神様、サンキュー!」じゃ、何も生まれない。
何も考えずに生活していたら、世界が通常の生活に戻った時、日本だけがカオスになってしまうかもしれない。そのほうが、経済的には深刻です。でも、このまま何事もなく、日本も終息するかもしれない。
世界でも珍しい「外出規制(罰則)を設けずにコロナに打ち勝った国」になるか、「可哀想な国」になるかは、一人一人の危機感の積み重ねだと思います。
もう一つだけ知ってほしいこと
現在の日本のコロナ感染者数は約1万人で、死者数は236人。聞いたことがある方も多いかと思いますが、毎年流行するインフルエンザの死者数は、これを遥かに超越しています。
上のグラフは、日本国内での、2017-2019年度のインフルエンザによる死者数(月別)。
インフルエンザによる死者数は、一番ピークの1月には1000人以上。「1ヶ月だけで」です。合計では、毎年3000人近くが亡くなっている。コロナによる死者の10倍以上。感染者数は約1000万人です。コロナの1000倍。
ちなみに全世界だと、死者数は50万人ほどで、感染者数は14-21億人と言われています。今は死者数16万人、感染者数240万人で、この騒ぎ。
これが、毎年起きているんです。毎年、ロックダウンしますか?
「インフルエンザよりも死者、感染者数が少ないなら良い」という訳では決してありません。でも、コロナだけを見るのではなく、例年(通常)の状況を見て、比較することは重要。他の感染症と比較することも重要。
「あなたの今年の塩分摂取量は〇〇g!ヤバイよ!」と言われてもピンと来ないですよね。「ヤバイよ!」の一言で焦り出すのはナンセンス。実際は、一般の平均値よりも低いのかもしれないのに。
インフルエンザ以外にも感染症は沢山あって、その死者は毎年コロナよりも桁外れに多い。過去に流行ったSARSやMERS、豚インフルだって未だに死者を出しているんです。これらのワクチン、治療薬は今だにできていないって知っていましたか?でも収束はしています。終息はしていませんが。
コロナも「ワクチンができるまで1〜2年かかるかしれない」と、不安を煽る報道をしていますが、そもそもこれまでもワクチンができる前に収束しています。
もちろん、今回は違うかもしれない。それはわからない。けど、歴史を無視してはいけない。僕らが持っている唯一の手がかりです。
オススメの書籍(ファクトフルネス)
最近、僕が読んでいて、面白かった本。オリラジのあっちゃん(中田敦彦)もYouTubeで紹介していたので、知っている人も多いかもしれませんが、本当に名著です。
世界中に間違った情報が溢れる中、実際のデータ(ファクト)を元に、しっかりと世界の現状を見よう、と言う内容の本です。
この世界には、内戦や戦争が溢れていて、貧困に悩む子供たちが沢山いる。さらには、地球温暖化、人口爆発、少子高齢化など、問題も山積み。世界は悪い方向に向かっている。と、そう思いがち。
しかし、実際は真逆です。凄まじい勢いで、世界は良くなっている。貧困の苦しむ人達は、これまでに類を見ないスピードで減少している。でも、それはニュースでは報道されません。
一方で、戦争や、難民のニュースは毎日のように流れる。その方が、新聞が売れるからです。「去年よりも難民が2百万人減りました」では、注目を引けないからです。
今のコロナの状況に当てはまることが多すぎて、ハッとさせられる。僕が最近、今回の記事のようなコロナの現状を、僕なりに解釈して紹介しているのも、結構この本の影響が大きいです。
質問1 世界の1歳児で、なんらかの予防接種を受けている子供はどのくらいいる?
・A 20%
・B 50%
・C 80%質問2 いくらかでも電気が使える人は、世界にどのくらいいる?
・A 20%
・B 50%
・C 80%※本著より引用
本著では、最初に、上記のような世界の現状についての質問がされます。どれも三択。なので、チンパンジーの正答率は33%。しかし、実際の正答率はそれよりも遥かに低い。特に、高学歴になればなるほど、低くなるそうなので、面白い。
当てずっぽうの方が正答率が高いと言うことは、それだけ間違った常識が溢れていると言うことです。
質問の答えは本に載っています。2020年で、現状一番面白かった本です。
まとめ
ということで、データで見る世界のコロナの状況についてでした!
日本人は何かと、悲観的になることが多い。それは必要なことですが、良い兆候も見なければいけない。世界では、良い方向に向かっている。それを知るべきです。
もちろん、その後どうなるかはわかりませんが、良くなっても悪くなっても、常に「なんでだろう」と考えることが重要です。コロナに限らず。
また、この記事で書いた事は、あくまでも僕の意見です。なので、鵜呑みにせず、自分自身でも考えてみて欲しい。面白いデータやニュース、新しい考えがあれば、教えて欲しい。
僕自身、本当は毎日不安で堪らないんです。不安というか、早く普通の生活に戻りたい。だから自分なりに安心するために「今日は何人、感染したんだろう、、」とデータを見始めたのがきっかけ。
早く良くなること祈ります。
See you!
Always think easy, go easy.