今回の記事は、アスワンからアブシンベル神殿への行き方について!
アルメニア、ジョージア、トルコ、イスラエル、パレスチナ、ヨルダン周遊を終え、エジプトへやってきました。
ダハブを満喫して、カイロから夜行列車でアスワンへやってきました。アスワンに来た目的は、もちろん「アブ・シンベル神殿」。正直、僕はエジプトで一番感動しました。本当に来て良かった。世界遺産が出来たきっかけになった遺跡でもあります。
アスワンからアブシンベル神殿までは少し離れていて、日帰りもできますが、1日がかり。行き方は、ツアーを使うか自力で行くかの二択。ツアーを使ってしまうことが多いようですが、僕は自力で(バスで)行きました。
ということで、この記事ではアスワンからアブシンベル神殿の日帰り観光について紹介します!
ブログランキングに参加しています。
上の「世界一周」ボタンがクリックされるとランキングが上がります。
励みになるので、ご協力ください!:D
INDEX
アブシンベル神殿とは
アブシンベル神殿は、エジプト南部、スーダンとの国境付近に位置する古代エジプトの遺跡。
作ったのは、今から3300年ほど前のファラオ、ラムセス2世。歴代ファラオの中でも有名なファラオの一人なので、名前を聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。
ラムセス2世は、自己顕示欲がとにかく高く、エジプト国内の至る所に、自らの銅像を残しています。写真のアブシンベル神殿に写っている4体ともラムセス2世です。
自己顕示欲、マジで半端ない。
だって、変な話、こういうこと。これを作ろうって言うんだから、完全にアタオカです。古代エジプトのアタオカ、それがラムセス2世です。
あと、アブシンベル神殿には、もう一欠かせないつ面白いストーリーがあります。それは、アブシンベル神殿が「世界遺産発足の理由」になったと言うこと。
アブシンベル神殿は、ナイル川のほとりに位置していたのですが、1960年代にアスワン・ハイ・ダムを建設するにあたり、水没する危険性がありました。しかし、当時のエジプト政府はこれを無視。推し進めようとします。
「これはエジプトだけの問題ではない!世界の遺産の危機である!」と言うことで、欧米を中心に、アブシンベル神殿を移動させる前代未聞のプロジェクトが発足します。
具体的には、神殿をそのまま角切りにして、一つずつ運び、再度積み直したんです。
こんな感じのイメージですね。←違う
アスワンからアブシンベル神殿への移動方法
アスワンからアブシンベル神殿までは、290km。結構離れています。具体的な移動方法は、以下の二つ。
- アスワンからツアーを使う
- ローカルバスを使う
アスワンからツアーを使って行く
最も一般的な方法は、アスワンからツアーを使って行く方法。
次で紹介するローカルバスで行く方法では、バスが往路、復路共に1日1回しかなく、滞在時間も短くなってしまうため、ツアーが一番楽です。ツアーの詳細は以下。
- 出発時間:3:30(アスワン発)
- 帰宅時間:12:30
- 料金:20-25ドル(入場料別)
- 予約方法:アスワンの宿、ツーリストオフィス
出発時間が早朝3:30と、早いところはネックですが、そのおかげで、激混みする時間帯を避けることができます。僕はツアーを使わなかったので、詳細はわかりませんが、僕が滞在していた宿でもツアーを紹介してくれました。
事前にツアーを予約しておきたいという方は、「アブシンベル神殿行きツアー詳細」から探すこともできます。
ローカルバスを使って自力で行く
次に、ツアーよりも少し難易度は上がりますが、ローカルバスで行くことも可能。経済的にはこちらの方が安上がりです。僕もこの方法で行きました。
ただし、アブシンベル神殿での滞在時間はかなり短くなってしまうというデメリットも。その場合、アブシンベルの町で一泊する事も可能です。
- 出発時間(アスワン発):8:00
- 出発時間(アブシンベル発):13:30
- 片道料金:70ポンド(470円)
- 予約方法:直接バスで
アスワン⇄アブシンベル間のバスはどちらも、1日1本のみ。アスワン→アブシンベルのバスは11:30頃に着くので、滞在時間は2時間。
しかも、バスターミナルから神殿までも少し距離があって、トゥクトゥク的なものに乗ることになります。チケットを買って、神殿までも少しだけ歩く。なので、神殿内にいることができるのは1時間ほどと考えると余裕があるかと。
でも、実際見るところも多い訳でないので、1時間あれば十分と言えば十分ですが。せっかく来たのだから!という人には短いかとも思います。しかも、夜はライトアップもある。
ローカルバスでアブシンベル神殿へGO!
まずはバスターミナルへ
バスターミナルはここ。バスは毎日8時出発。満席になる可能性は少なそうでしたが、少し早めに行くことをお勧めします。
僕たちは、ナイル川の中洲にある宿に泊まっていたので、7時頃、ボートに乗って、アスワン市内へ。
アスワン市内から、バスターミナルまでは乗り合いバンも出ています。「バスターミナル!」と言えばわかる。バスターミナルまでは5ポンド程です。
僕らは急いでいたので、ボートを降りてすぐにタクシーを捕まえました。交渉して、二人で40ポンド(270円)。所要時間は7分くらいです。
バスターミナルはこんな感じ。アブシンベル行きのバスは、一番奥です。
こんな感じでバスが止まっている。バスの前に小さいオフィスがあるので、そこでチケットを購入します。片道70ポンド(470円)。
こんな感じのチケット。
いざ、アブシンベルへ
8時ちょうどにバスは出発し、アブシンベルへ向かいます。所要時間は3時間半。結構あります。途中、神殿水没の原因となった「アスワン・ハイ・ダム」を通るので、見てみると面白い。これと言って、何もないですが。笑
バス降り場から神殿までは、荷台付きのバイクで!
バス降り場から、神殿の入り口までは、2km程離れている。大した距離ではないですが、時間が限られている場合は大変。 歩くと30分くらいかかる。
アブシンベルに着くのは、11時半頃。そして、アブシンベル→アスワン行きのバスは13時半発です。2時間しかない。
そこでオススメなのは、写真のバイク。荷台付きなので、4〜5人は乗れる。これも交渉して、二人で往復で50ポンド。13:15に、入り口で合流しようと約束しました。
また少し歩く
バイクを降りた後、神殿入り口まで、少しだけ歩きます。5分くらいかな。
そしてチケットを購入。これが高い。255ポンド(1700円)。ちなみに、この時、学生証があると半額になります。
この時は持っていなかったのですが、ルクソールで偽物の学生証を作ることも可能。僕も挑戦してみましたが、上手くいきませんでした、、いつか記事にします。
ただ、アブシンベルでは、日本の保険証を見せて「学生証だ」と言って入れたという話も聞くので(もちろん学生じゃない)、良心が痛まない方は自己責任でどうぞ。
いざ、アブシンベル神殿内へ入るよ!
チケットを買って、中へ入ったら、またまた歩きます。
遠いなあ、おい
すると、徐々に横顔が見えてくる、、
ドーーーーン!!
これはまじで凄い。久しぶりに鳥肌が立ちました。写真で見るよりも何倍も大きいです。
ラムセス2世もとても凛々しい。冒頭であんなにディスってごめんね。
そしてこれ。いたるところにヒエログリフが刻み込まれています。凄い。「3300年後、チンチクリンのShozzaなんちゃらが南アに取り残される」と、書いてあります。当たってる。凄い。←
これは奴隷たちのレリーフ。おそらくヌビア人。エジプト南部に住む人たちです。彼らの髪型は、アフリカ人で想像するようなパンチパーマのようなクルクルの髪型。
「そりゃあ、エジプトだからアフリカでしょう」って思いますか?
正確にはエジプトはアフリカというよりも、中東という方が正しい。確かに、エジプトはアフリカ大陸にあるけど、エジプトに住んでいる人のほとんどは中東人です。実際に、彼ら自身も「自分たちはアフリカ人じゃない!」と思っている人が多い。これは、行ってみないと気が付かない事実。
ただし、エジプト南部に行くと、アフリカ人達もいます。そのうちの一つの部族が「ヌビア人」。簡単に想像できるかもしれませんが、教養もあって、先進国のような生活を行うカイロ周辺に住むエジプト人(中東人)からは、下に見られています。
これは古代からずっと続いている。それが、3300年前のレリーフに、こうやって奴隷として描かれている。本当にすごい。歴史を残すって簡単なことじゃない。でも、3300年経っても、差別や偏見が変わってないって、それも悲しい現実です。
いよいよ内部に入って行きます!ちなみに、神殿内部は、カメラでの撮影はできない。でも、スマホでの撮影はOKです。謎ですが、エジプトの観光地は、どこもそうです。忘れずに!
中は想像以上に広くて、圧巻!全面に美しいレリーフがあしらわれています。
その中でも有名なレリーフがこちら。「ヒッタイトと戦うラムセス2世」です。ヒッタイトは当時、トルコ周辺にあった強国で、エジプトのライバルでした。
エジプトの前にトルコも旅をしていた時、至る所にヒッタイトの遺跡があり、彼らの遺産に触れてきたので、感慨深い。ちなみに、ラムセス2世が乗っている乗り物は「チャリオット」と言って、世界最古?の乗り物?二輪車?だったかな。
これは自転車のことを「チャリ」って呼ぶ語源です
そして、もう一つ必見なのがこちら。石板にヒエログリフがびっしり書き込まれています。「まるで、ワンピースのポーネグリフみたい」って思いましたか?その通りです。
これには歴史がびっしり書き込まれている。内容は、ヒッタイトとの戦争について。実はこれ、ヒッタイトとの戦争後、両者の王の間で交わした条約書。「世界最古の講和条約」と言われています。
今でも、戦争の後には条約を結びますよね?「ベルサイユ条約」とか「下関条約」とか。それの先駆けです。3300年前のこと、、本当にすごい。頭が上がりません。
奥には小神殿もあるよ
これまでは、大神殿について紹介してきましたが、奥には小神殿もあります。これは、ラムセス二世の王妃、ネフェルタリのために建てられたもの。そう、これもワンピースの「ビビ」の苗字にあたる部分の名前ですね。
ちなみに、この小神殿、ネフェルタリのために作ったと言いましたが、正面にいる6体の内、ネフェルタリは2体だけ。
そうです。
残りの4体の正体は、我らがファラオ。
歩く自己顕示欲の塊、ラムセス2世です!ドドドン!
中も綺麗だよ☆
まとめ
ということで、アスワンからアブシンベル神殿への日帰り観光についてでした!
エジプトに来たら「アブシンベル神殿」は、欠かせません!エジプトで一番感動しました。遠いけど、、その価値はあります。
来る前には、ラムセス2世の歴史を調べてみてから来ることをオススメします。自己顕示欲の塊を満喫してください。
次の記事では、アスワンからルクソールへの移動方法について紹介します!
- エジプト周遊まとめ記事
- ダハブ
- カイロ
- アスワン
- アブシンベル神殿(日帰り) ←現在の記事
- ルクソール
- 移動
- その他
- コーカサス/中東周遊まとめ記事