今回の記事は、エルサレムからマサダ遺跡への日帰り観光について!
アルメニア、ジョージア、トルコ周遊を終え、イスラエル周遊中。
イスラエルと言えば、エルサレム。歴史、都市伝説好きの僕にとって、絶対に訪れてみたかった場所。しかし、エルサレムは市内だけではない。
エルサレム郊外にも見どころはチョコチョコあります。その中で僕がずっと行きたかったのがマサダ。マサダは死海近郊にある古代ユダヤ人の要塞跡。
3年間、ローマ帝国の侵略に抵抗し続けた勇敢なユダヤ人達の歴史ある土地。エルサレムからは死海行きのバスに乗ればOK。
マサダ観光後に死海へ行って、その日の内にエルサレムへ戻ることも全然可能。僕はそうしました。
ということで、この記事ではエルサレムからマサダへの行き方、歩き方について紹介します!
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INDEX
マサダ(マサダ山頂上遺跡群)とは
マサダは、イスラエル東部、死海付近にある古代の要塞跡。この要塞は切り立った岩山の上に位置しています。マサダの始まりは紀元前120年。古代ユダヤ王国の王、ヘロデ王の離宮として建設されたそう。
そして、この地が有名になるきっかけが、紀元66年にユダヤ人とローマ帝国の間で勃発したユダヤ戦争。
多大な兵力を動員したローマ帝国に、ユダヤ王国の首都、エルサレムが陥落。エルサレムに住んでいた一部のユダヤ人達は、マサダに逃亡し、ここに立て籠もりました。その数はおよそ1000人。
ローマ帝国は、マサダ攻略に1万5千人の兵士を送り込みますが、断崖絶壁、難攻不落のマサダ。3年もの間、ユダヤ人はローマ帝国に抵抗を続けます。
ローマ帝国も、ただただ何も考えずに突っ込んでいた訳ではありません。岩山によじ登るのが大変なら、岩山までのスロープを作ろうと考えます。そのスロープの建設に3年かかったんです。
日々、徐々に高くなるスロープを見て、ユダヤ人達は何を思ったのでしょうか。スロープが完成してしまえば、その兵力を前に抵抗する術はありません。
たかが3年間。されど3年間。長いんでしょうか、短いんでしょうか。僕には検討もつきません。
岩山の上に立つ、マサダの要塞跡はもちろん、3年間かけてローマ帝国軍が築いた巨大なスロープ、帝国軍のキャンプサイト跡、墓地なども見ることができます。
遺跡ってすごい。歴史ってすごい。歴史を学ぶって楽しい。同じことを繰り返さないためにも、歴史を学ぶことが大切。
エルサレムからマサダへの行き方
エルサレムからマサダまでは、死海行きのバス(444番、486番)で簡単にアクセス可能。 イスラエルで人気の無料の死海ビーチ、エン・ボケックの手前で、マサダに立ち寄ります。
片道の所要時間は、2時間弱。バスの片道料金は37.5シェケル(1200円)。
しかし、後述しますが、マサダからの往復乗車も、死海からの帰りも乗車可能な、バス1日乗り放題パスは、なんと40シェケル(+カード代で5シェケル)なんです!意味がわからない!
エルサレム旧市街からバスターミナルへ
まずは、マサダ行き(死海行き)のバスが出る中央バスターミナルまで行きます。
旧市街からバスターミナルまでは、トラムで10分ほど。料金は6シェケル。
ちなみにバスの1日乗車パスはトラムも適用範囲内なので、事前にパスを買うことが可能であれば、この時も6シェケル払わずに乗ることが可能。帰宅時は、問題なく乗れました。
バスターミナルでチケット購入
バスターミナルに着いたら、エスカレーターで2階に登ったところにチケットオフィスがあるので、そこでチケットを買います。
料金は以下のような感じ。
- 死海までの片道:37.5シェケル(1200円)
- マサダまでの片道:37.5シェケル(1200円)
- マサダから死海までの片道:20シェケル(630円)
- 1日乗車パス:40シェケル(1260円)+カード代:5シェケル(160円)
単純にマサダ、死海に行く往復の場合でも、1日乗車パスを購入した方が遥かに安いです。
1日乗車パスを買うには、「Rav-kavカード」という、チャージ式のSUICAのようなカードの購入が必須。カード代は5シェケル。
これを持っていると、テルアビブや、エイラットなど、イスラエルの他の都市のバスにも乗れるので、持っていくと便利です。
マサダ行きのバスに乗車
マサダ行き(死海行き)のバスの番号は486番か、444番。バスは1-2時間おき程度で出ています。グーグルマップで、時刻表を確認可能。結構人気なので、早めに着いてチケットを買っておくことをオススメします。
バスは結構快適です。
エルサレムを出発して2時間弱ほどでマサダの麓に到着。
ここから少し登って、マサダの入り口へ入ります。
岩山の上までは徒歩かロープウェーで!
岩山の上までは、徒歩かロープウェーで行くことができます。
料金はこんな感じ。
- 入場料のみ:31シェケル
- 入場料+片道ロープウェー:59シェケル
- 入場料+往復ロープウェー:77シェケル
エルサレムからマサダだけを訪れるのであれば、徒歩で往復するのもアリですが、死海へ行ってエルサレムへ戻る場合は、ロープウェー利用がオススメです。
僕は寝坊して、そもそもエルサレムを11時出発(おせえ)してしまって、さらに死海にも行ったので結構バタバタ。ロープウェーも往復で乗りました。
ロープウェーはかなり快適で景色も楽しめます。
頑張って登る人達をよそに、5分ほどで頂上へ。
いよいよマサダ内部へ入ります!
マサダ山頂上遺跡群に入場!
いよいよマサダ遺跡に入場!
遺跡の中はしっかり整備されていて、英語ですが説明文もあって見応えがある。
フレスコ画が残っている部分も。
モザイクも。
ここは食料を保存していた区域。結構しっかり残っています。
これが、マサダの模型。側面に神殿があることがわかります。
これが神殿を上から眺めた感じ。僕は時間がなかったので、泣く泣く神殿まで降りるのを諦めました。
そして、ここでマサダがとんでもなく高いところにあることに気付かされます。これを登るのは至難の技であった筈。まさに難攻不落の城。
また、この辺りからの景色が圧巻!アメリカのグランドキャニオンと言っても誰も気付きません!
浴場跡も。ユダヤ人にも銭湯文化あったんですね。
ちゃんと、地下には水はけ、保温するようなシステムもあります。
さらに奥へ進むとシナゴーグも。
シナゴーグ自体は小さく、簡素なものですが、2000年前から同じ宗教を信じ続けていることに、ハッと。改めてすごいことだと感じました。
この辺りには、写真のような窓がいくつも用意されています。そこから覗くと何が見えるのでしょうか。
それが、コレ。
ローマ軍が3年かけて作った、岩山へのスロープ。その規模に圧倒されます。
スロープの奥には、ローマ軍のキャンプサイト跡がいくつもあります。写真に見える小高い丘は、ローマ軍兵士のお墓。当たり前ですが、3年間の間にローマ側にも死傷者は出ています。
これは、戦争。どちらが正しいか、なんてありません。お金を稼ぐために、家族のために、仕方なく戦争に出向いた人も少なくない筈です。
この辺りが、3年かけて完成したスロープを使って、実際にローマ軍が登ってきた場所。
そういえば、ローマ軍がマサダに登って来た後、ユダヤ人達はどうなったんですか?
日に日に高くなるスロープを毎日眺めていたユダヤ人達。その数1000人。彼らは、ローマ軍がマサダ頂上に辿り着く前日にある決断をします。それは、集団自決。
ローマ軍にとっても、スロープが完成して「やっと終わった、、」だった筈。どういう気持ちであったかにせよ、3年間想いを馳せた場所。
ようやく辿り着いたマサダ山頂で彼らが見たのは、1000体のユダヤ人の遺体でした。女性も子供も、全員。3年間。ローマ軍にとっては長過ぎて、ユダヤ人にとっては短過ぎたのかもしれません。
マサダから死海へ行く/エルサレムへ戻る
マサダから死海へ行くには、乗って来たバスと同じバスに乗ればOK。番号は486番か444番。
こんな感じのバスターミナル。時刻表は、グーグルマップで確認できます。エルサレムへ戻るバスも同じ場所から出発します(死海から戻ってくる)。
まとめ
ということで、エルサレムからマサダへの行き方についてでした!
マサダは日本人にはあまり人気の観光地ではありませんが、歴史のある面白い場所。イスラエルには、「二度とマサダを落とさせない(陥落させない)」という言葉があり、意味のある場所なんだそう。卒業式や、成人式でマサダに来たり、イスラエル軍の宣誓式もここでやるんだとか。
死海からも近いので、ついでに寄ってみるのもアリです。
次の記事では、エルサレムのオリーブ山について紹介します!
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